【五大湖のふところミシガンで暮らす】
鳩山 幹雄  

ピーク主催のパーティ。ホットドッグ、綿菓子、クッキー、ポテトチップ食べ放題
ピーク主催のパーティ。
ホットドッグ、綿菓子、クッキー、
ポテトチップ食べ放題
三男自慢のハンバーガースタイルクッキー
三男自慢のハンバーガー
スタイルクッキー
ボランティア講師の大学生と一緒にゲームを楽しむピークの子供たち
ボランティア講師の大学生と
一緒にゲームを楽しむ
ピークの子供たち



第18回 息子の放課後はダンスにスペイン語


至れり尽くせりの課外活動

「今日1から10まで習ったよ。ウノ、ドス……」課外活動でスペイン語を習い始めた三男が帰宅と同時に言った。 10歳の末っ子の帰宅は午後6時。小学校の始業時刻は8時45分。中学、高校よりも約1時間遅いので下校時刻も1時間遅く3時40分。そのままスクールバスで下校すれば4時15分には帰宅。ところが半年ほど前に課外活動に参加するようになって以来、4人の子供のなかで末っ子の帰宅が一番遅い。

末っ子の参加する課外活動は地域学習センターが主催するピーク(Partners Empowering All Kidsの略)と呼ばれるプログラムで、ボランティア大学生が勉強や外国語、料理やスポーツを指導する。月・水曜日か火・木曜日の週2日、もしくは両コースを選んで週4日参加することもできる。 内容は2カ月ごとに一新され、月水、火木とも3種類あるなかから好みのコースを選択すればよい。興味をそそるコースが見つからなければ、その期間だけ参加しなくてもかまわない。

費用は完全無料のうえ、スナックまで用意される。ピーク参加者は授業後、ポテトチップ、クラッカー、フルーツ、ジュース……といった日替わりスナックを楽しんだ後、1時間ほど勉強タイム。大学生に手伝ってもらいながら宿題を終える。そして5時から45分間、それぞれが選んだプログラムに参加する。ピーク参加者のためにもう1度スクールバスが走るので、保護者は迎えの心配すら必要ないという、至れり尽せりの課外活動。

次男は課外活動でダンスを

ピークに参加するようになって以来、末っ子の趣味の幅はかなり広がった。最初は週2日のみで「アート・アンド・クラフト」というコースを選び、鉢カバーを作ったりした。次の2カ月間は2コース選び、月水は「シェイク・アンド・ベイク」でクッキーやホットケーキを作って食べるという、子供には大人気のコース。ハンバーガーの形をしたクッキーを焼いて持ち帰り、家族に自慢したこともある。火木は末っ子得意の体育。体育館でドッジボールや鬼ごっこで汗を流した。

そして現在はスペイン語と屋外スポーツ。勉強は決して得意ではない末っ子だが、高校でスペイン語を選択している兄が時折りスペイン語を使うのでその影響でスペイン語を学ぶ気になったらしい。

末っ子の話すピーク活動がよほど楽しく響いたらしく、中学に通う次男も授業後ピークに参加することに。バレーボール、バスケットボール、テニス、チアリーディング、ダンス、スペイン語、学校新聞、写真などのなかからどの2コースを選択するかで迷ったあげく、好きなバスケットボールと両親の強い勧めででダンスを選択。ダンスを習うことには少々抵抗があったようだが、始めてみるとまんざらでもない様子。

アメリカ社会ではダンスも踊れないようだと肩身が狭い。そのうち恋に目覚めてデートするようになれば、ダンスを習うことを勧めた両親に感謝する日がきっと訪れるに違いない。



HOME:::INDEX::: NEXT