![]() Sといっしょにサモアンソングを 口ずさむ息子たち | ![]() 生まれて初めての寿司? | ![]() S一家に連れられて参加した 近所の親睦会でゲームを楽しむ |
| ウォリーボールで健全な汗を流す
「ケガするといやだから、やめたほうがいいんじゃないの」と心配する妻の忠告を振り切って、Sの仲間たちとウォリーボールにチャレンジした。はるばるミシガンから訪れた友人が退屈しないようにというSの配慮なのだから、参加しないわけにはいかない。 ウォリーボールは、前後左右上下の六方をコンクリートの平面で覆われたラケットボールコートの中央にネットを張り、軽くてよく弾むボールを使う一種のバレーボールだが、ラケットボールと同じように壁のリバウンドを利用できる点が特徴であると同時に難しさでもある。 午前10時、Sの友人が所有するプライベート飛行場の格納庫内にあるラケットボールコートに中年ばかり8人が集合し、健全な汗を流した。Rとともに1時間ほど遅れてやってきた妻と子供たちは、自家用車に近い感覚で並ぶカラフルな自家用飛行機を目の当たりにし、新たなアメリカの一面を発見したようだ。 妻は、年甲斐もなく飛び回る中年グループを窓ごしに心配そうに見守った。あいにくひとり腿を痛めて途中退場するというアクシデントがあったが、ほかの7人はとくにケガすることもなく無事終了。快い疲労感を味わった。時計に目をやるとすでに1時半。3時間以上も運動を続けたのは果たして何年ぶりだろう。 「そんなに動いて大丈夫なの? きっと明日は足腰が痛くて歩けないから」と、冷ややかな視線を浴びせながら言う妻に、「大丈夫」と答えはしたものの、以前バレーボールをしたときのことが頭に浮かび、ふと不安になった。サモアに暮らしていた3年ほど前、調子に乗って3、4時間ほどぶっ通しでバレーボールをやったことがある。その翌日から4、5日は、体中が筋肉痛で歩くこともままならなかった。トイレに腰掛けるのにも助けがいるほどで、しばらく家族の笑いのタネになってしまった。明日か明後日には、そのときと同じ思いをすることになるかもしれない。 夕食は寿司 寿司が食べたいというSの願いを叶えるため、炊飯器、巻きす、日本米、寿司酢、焼海苔、カニスティック等、一式持参した。最初のうちは、作り方を細かく説明する妻と慣れない手つきでチャレンジするRをキッチンの片隅で眺めていたが、Rの両親、兄弟、姉妹、友人も集まることになったので、しぶしぶ2人を手伝うことにした。結局14人分の巻き寿司を作るのに、丸3時間を費やした。 日本食を一度も食べたことのないだろうオハイオの住人に、はたしてどの程度寿司が受け入れられるか正直言って少々不安だったが、キュウリ、ツナ、タマゴ、カニスティックといった無難な素材を選んだこともあり、みな気に入ったようす。山盛りの皿があっという間にカラになったので、妻と2人、ホッとひと安心。 Rの妹とその友人はひと足早く帰宅したが、その後もRの両親としばらく会話が弾んだ。子供たちは、Rの兄とギターを合奏。エリック・クラプトンの「チェンジ・ザ・ワールド」を気持ちよさそうに口ずさんでいると、Rの妹から電話が入った。帰宅途中、交通事故を起こしてしまったという。橋が凍結していてスリップしたらしい。運転していたのは友人のほうで、車はお釈迦らしいが、幸い2人ともケガはたいしたことないようだ。さっそくRの父親と兄、そしてSの3人が事故現場へ急行した。 寿司を食べにやってきたがために事故を起こす羽目になってしまったと思うと、少々申し訳なく感じてしまう。我々が疫病神でなければいいのだが……。 |